
今日も明日も 2nd season
第3章 Non.Title
俺を触る人物は何ひとつ声を立てない
呼吸すら、してるのか怪しい位恐ろしい程静か過ぎて
もしかしたら今、俺に触れてるのは本当に相葉さんではないのかも
そんなの、嫌だ…っ
相葉さん以外に、俺に触れるなんかありえない
先を弄る指が離れたと思ったら、シャツの裾から手を差し込んで直に肌に触れる
嫌だ、気持ち悪い
「や…、離して…っ!やだって…!、あっ…」
滑りのある何かが首筋に当たる
これは舌、だ
首を、舐められている
ぞくぞくするそれは快感じゃない
ー…ただの恐怖でしかない
さっき、相葉さんが付けた痕になんか絶対に触れて欲しくない
だけどそんなのは関係ない、と言うように相葉さんが付けた痕のすぐ近くで
…覚えのある小さな痛みが走った
「い…や…っ、やめ…っ、離せ…!やだ…!」
俺が叫ぶと同時に胸をきつく摘まみ上げられ、ヒッ、と息を飲む
恐怖なだけのはずなのに
気持ち悪いだけのはずなのに
身体の奥が熱くなっていく
嫌なのに、嘲笑うように胸から降りた手が
勃ち上がるそこを掴んだ瞬間
抑えていた涙が一気に溢れだした
