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今日も明日も 2nd season

第22章 見えない鎖 part ⅩⅣ


先輩に買わせる前に、急いで先輩の分のジュースを買って手渡した後
自分のも買って、備え付けのベンチに腰掛けた


「今まで…ありがとうございました」
何より先に、挨拶が先だ

「は?お前何言ってんだ?」

なのに先輩は、訳分からないと首を傾げている

「え、だってもう辞めるから…」

「うん、知ってる。こればかりは俺も悔しい
…けど、仕事だけだろ」

「え?」
今度は俺が訳分からなかった

「付き合いは変わんねぇだろうがよ」
“何、お前ってば付き合いも止めるつもり?“

先輩がニッと笑う

「悲しいなー。俺、先輩だけどそれ以上に友達だと思ってたんだけどなぁ…そうか、相葉は違ったのかぁ」

揶揄うような口調だけど、胸に突き刺さる内容に言葉が出ない

この人はどこまで良い人なんだろう

「先輩…」
「で?お前の話って?」



「あの……」


なるべく言葉を選びながら、自分の思っている事を先輩に1つ1つ話した

上手く伝わるか分からないけど

俺を “友達“ だと言ってくれた先輩にはきちんと伝えたかった

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