
今日も明日も 2nd season
第19章 見えない鎖 part ⅩⅢ
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3日、4日と何もない穏やかな日が続いて、俺の中の恐怖も少しずつなくなっていった
まーくんは変わらず傍にいて
俺に出来る事をやらせてくれて
少しでもまーくんの役に立てるのが嬉しくて仕方なかった
「かずくん、一緒にご飯作ってみようか」
いつもはまーくん1人で作っていて、手伝うって言っても “危ない“ と絶対にやらせてくれなかった料理
「いいんですか?」
それを “一緒に“ と言ってくれた事にびっくりした
「うん。おいで」
にっこり笑ってキッチンに手招きをしたまーくんが、恐る恐る近付いた俺に “はい“ とエプロンを手渡した
「え?」
「先輩がさ、買い物ついでに買ったんだって。かずくん用って」
「俺の…?」
「そうだよ。貰ったからには使わなきゃ」
まーくんが言うには、先輩さんが食べ物を買った時に “可愛いじゃん“ とつい買ってしまったらしい
「何もしないより気分転換になるからって、怒られた」
まーくんが困ったように笑った
