
今日も明日も 2nd season
第18章 君は君のままで
俺も、にのの前では自分を演じるのを止めた
“いつも笑顔のアイバチャン“ はここには存在してなくて
だけどそれを当然のように受け入れてくれたにのは、いつの間にか隣にいる
そして “秘密“ と言いつつも隣にいる事を答えだとしたのは、やっぱりそういう事で
お互いがお互いを必要としているのか
どちらかの想いがより強いのかは分からないけど
「ねぇ、にの」
「なぁに?」
「キスしてなかったら、どうなってたんだろうな」
それか
俺がいつもみたいにすぐに気付いて笑い飛ばしていたら
キスを “冗談“ にしていたら
「…変わらないと思うよ」
にのがゆっくりと振り返る
「だって相葉さん、俺の前では演じきれてなかったもん」
「…え?」
「自分じゃ気付いてなかったんだね」
コト、とカップをテーブルに置いてから
俺のカップも手から奪ったにのは、それもテーブルに置いた
そして
俺の手に自分のそれを重ね
顔が近付いた、と思った次の瞬間にはその距離がゼロになっていた
