
今日も明日も 2nd season
第17章 君が笑うなら
そのまま眠るかと思ったのに
何故か智は必死に目を開けようとしている
「智…?寝ていいよ」
まだ深夜も深夜だ
無理に起きる必要はない
「ん…、そうだけど……んー…」
いやだから
無理して伸びまでしなくていいんだって
「起きなくていいから。仕事なんだし」
「それは翔ちゃんも一緒だろ」
はっきりした言葉に、智が完全に起きたのを知った
「まあ、そうだけど」
智が毛布をめくり、俺の毛布に潜り込む
シングルの毛布に二人で包まるにはちょっと無理があると思うんだけど
「…狭くない?」
「狭い」
すぐに頷く智に苦笑した
「でも、くっつくからいい」
そんな可愛い事を言う智に目尻が下がる
「…いま、何時?」
「ん?もうすぐ3時」
だから寝なよ、と智の背中を軽く叩いたら
「…いつも、こんなに遅いの?」
どこか心配そうな顔をして、智の指が俺の頬に触れた
「うん…、今月はね、しょうがないかな」
「全然知らなかった」
項垂れてるけど、それは当たり前だよ
俺も、起こさないように細心の注意を払ってたし
そもそも簡単に目が覚める智じゃないんだから
