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今日も明日も 2nd season

第14章 Candy Time


「にのから、大好きって初めて聞いた」

相葉さんが物凄く嬉しそうに笑っている

「いや、あれは、その……」

「ごめんね、遅くなって」

口ごもる俺の隣に立って
コップを掴んでる指をそっと引き剥がして

「帰ろ、にの」

そんな嬉しそうな顔で
そんな優しい声で言われたら

「……うん」

俺にはもう、頷くしか出来なくて


「にの、残りは貰うからなー」
大野さんが半分程残った瓶を持ち上げる

「うん」

「仲直り、しろよ」

「…うん」

何だか一気に酔いが醒めて、恥ずかしすぎて顔が熱い

当たり前みたいに手を繋いで、歩き出す相葉さんの後ろを付いて行く俺はと言えば

さっきまでのモヤモヤはすっかり消えていて

…ここに来たのは間違ってなかったと少し嬉しくなった


「車、止めてあるから」
「え?だって飲んでたんじゃないの?」

エレベーターのボタンを押した相葉さんが俺を振り返った

「飲んでないよ。ずっと烏龍茶」

「…何で」

「だってにのが待ってると思ったら飲みたくなんかないよ」

…あ、何かキュンとしたかも

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