
今日も明日も 2nd season
第14章 Candy Time
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「…ホントに来たんだ」
「当たり前でしょ」
「まあ、そうだよな」
大きな欠伸をしつつ、ふにゃんと目を細めて笑う
「ごめんね、大野さん」
お詫びついで、と家から持ち出した日本酒を手渡したら
「マジか。これ、旨い奴じゃん!」
銘柄を見た大野さんがキラキラと目を輝かせた
「一緒に飲んでよ」
どうぞ、と言われるより先にツカツカと中に入り、勝手に冷蔵庫を開ける
何かつまみになりそうなものはないかと物色してたら
「夕飯の残りの刺身ならあるぞ」
これまた文句を言うでもなく、大野さんが俺の横から冷蔵庫に手を伸ばした
「なに、また釣り?」
「んにゃ、買ってきたやつ」
すっかり目が覚めたらしい大野さんがテキパキと酒の肴の準備を始める
俺はキッチンに伏せっぱなしのちょうど良い大きさのグラスを2つ取ってテーブルに置いた
見れば、お皿も茶碗も2つずつ洗って伏せてある
「ねぇ、もしかして」
“…いるの?“
そう言おうと口を開いた所を後ろから塞がれてしまった
