
今日も明日も 2nd season
第14章 Candy Time
眠れないまま布団に潜ってるのも、落ち着かない
「…そうだ」
ベッドサイドに投げたスマホを引き寄せ、アドレスを開く
そして開かれた電話番号を迷わずタップした
時間は22時。まだ大丈夫
『…ふぁい』
物凄く眠そうな声。…つか、間違いなく寝てたっぽい
「ごめん、寝てた?」
『…ったりまえだろ、どうした?』
“何だよ“ じゃなくて “どうした?“ って聞いてくれるとこがこの人の優しさ
「遊んで。つまんないから」
『お前なぁ……』
いきなりのふざけた戯言に、呆れたように言いながらも
『いいよ、来なよ』
すぐに受け入れてくれるのも、この人くらい
だから甘えるんだ
1人でいたくないから、その優しさを利用する
「ありがと。今から行く」
『おー。なら30分くらいだな』
すぐに通話を切って、タクシーを呼び出してから適当にそこらに投げてある服に着替えた
簡単に髪を直して、財布だけを掴んで外に出る
スマホはわざと置いて行く
連絡を付かせない為に
ー…帰ってきて、慌てやがれ!
