
今日も明日も 2nd season
第13章 見えない鎖 part ⅩⅡ
そして、その企みを企てた人は、二度と姿を見る事はなくて
“害悪なものは排除したから“ と、お兄さんは笑っていたと言う
…それって
“排除“ って
冷たいものが背中を走り抜ける感覚がする
だって、それの意味するものは
彼からしたら1つしかない
「でも…、まーくんはお兄ちゃん見ても、俺、渡さないし、ドン、てして俺を止めて、くれて…」
「かずくん……」
たどたどしく、一生懸命に伝えようとするかずくんが俺にキュッとしがみつく
「嬉しくて、まーくん、なら怖くなくて、…初めて、お兄ちゃんよりまーくんがいい、って…」
まるで告白みたいだ
俺が邪な気持ちと愛しく思う気持ちに揺れ動いてるのに、かずくんからは何の邪気もない精一杯の言葉をぶつけてくる
「…だから、キスを受け入れたの?」
かずくんの顔がぶわっと赤くなった
「まーくん、見るとドキドキする。嫌とか、じゃなくて、その…恥ずかしい、なる…」
必死なかずくんがあまりに可愛くて、きつく抱きしめた
「でも…俺が好きになったら、まーくんが……」
“お兄ちゃんに殺される“
そして次の瞬間、恐ろしい言葉が告げられるとか
