
今日も明日も 2nd season
第12章 バカップルここにあり
そして
疲れてるんだ!と強く言ってしまう自分にも内心辟易してた
帰ってきて、相葉さんがいるのを面倒だと思ってたのに
何もしないでグダグダしたいのに!って文句を言ってたのに
あまりに甲斐甲斐しい相葉さんを目の当たりにしてた俺は
……何だかすっかり意気消沈
「お待たせ。はい、あーん」
相葉さんが箸で掴んだ肉を口元に持ってきた
「え、あ、いいよ自分で…」
「いいから。何もしないって言ったんだから食べさせてあげる」
そうだけど
確かに言ってたけど
さすがに食べさせて貰うのはおかしいでしょ
それに俺も、気持ち変わって来てるし
「いや…ご飯くら「いいから」」
開いた口の中に肉を突っ込まれ、吐き出す訳にもいかないからもぐもぐとそれを食べれば
「ふふ、何か可愛い」
やけに嬉しそうに笑う相葉さんがカウンター越しにいて
その視線が何だかいたたまれなくて、思わず目を逸らした
「美味しい?」
飲み込んだのを見計らって、次を口元に運ぶ相葉さんのタイミングは絶妙だと思う
「うん」
そのペースがあまりに俺にぴったりで、恥ずかしい気持ちはすぐに消えた
