
今日も明日も 2nd season
第12章 バカップルここにあり
向かい合ったスタイルのそれは、小さな子なら確かに抱っこだけど
大の大人がそれをすると、まるで駅べ……
って、俺ってば何考えてんの
ぶわっと顔が熱くなるのが分かった
これ、絶対赤くなってる
卑猥な妄想にふるふると頭を振って小さく息を吐いたところで
「にの…?」
相葉さんが不思議そうに俺を呼んだ
幸い、首に顔を埋めてるから赤くなったのは分からない
ただ、いきなり首を振ったのがびっくりだったようだ
「なんでもないから、うん」
いいから何も考えるな、思い付くな
「早く。お腹空いた」
相葉さんが何か言い出す前に、話題を変えよう
「あ、うん」
どことなく未だに不思議そうではあったけど、それ以上は相葉さんも考えなかったようだ
キッチンカウンターの椅子に俺を座らせた相葉さんは、またも手早く出来ていた食事を温め始めている
良く動くよなぁ…
相葉さんだって、今日は仕事だったのに
ぶっちゃけ、俺より忙しいし
たまたま今日は帰りが早かっただけで
単に、疲れてるのも俺の体力がないだけなんだけどな
それを分かってて、俺を甘やかす相葉さんは
バカなのかなんなのか……
