
今日も明日も 2nd season
第11章 3週回って恋に墜ちた
およそ “整頓“ とは無縁のこの物置…てか教室は
使わなくなった教材や処分に困る資料を段ボールに突っ込むか、或いは剥き出しで所狭しと置かれていた
これなら、もし先生が窓を閉めるのに入ってもまず見つからない
ー…良い場所あったじゃん
ちょっと寝るには…サボるには最高の場所
スチール棚の奥、山積みの段ボールの隙間に放置された模造紙を敷いて
漸く確保したそこに、嬉々として仰向けに寝そべった
朝、遅刻しないように頑張って起きてるからだろうか
あっという間に欠伸が出て眠気に誘われる
別に眠気に抗う必要もないからそのまま身を任せ
割と短い時間で俺の意識は夢の中に引き摺りこまれていった
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どのくらい眠ったんだろうか
現実の世界に戻り掛ける、気持ちいいまどろみが包み込む
「ー…何してんの」
そのまどろみを一瞬にして蹴散らせた声に
俺の意識が一気に引き戻された
ヤバい!見つかった?!
慌ててガバッと身体を起こすと
「にの……なんで?」
そこには、呆れた顔をして腕を組んだにのが俺を見下ろして立っていた
