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教室に入った所で、すぐに「おはよーっ」と手を振るのは

にのに余計な情報を流した張本人


「大ちゃん……」
ジト目で睨みながら机の前に向かう

「あれ、不機嫌」
へらへら笑う大ちゃんが、手を伸ばして頭をグリグリとかき混ぜてきた

「にのに、何余計な事話してんの！」
「余計な事？」

なにが？って首を傾げてるけど、可愛くないっての

可愛いってのは、顔を赤くしてふいっとそっぽ向くにのみたいな………って、あれ？

俺、今何考えた？


違う違う違う！

慌ててブンブンと首を振る俺を訝しげに大ちゃんが覗き込む


「？相葉ちゃん？」

「あ、いや、違くて…っ、そう！大ちゃん！」
「うん」

「何でにのに追試の事…っ」
「え、ああ。だって俺もだし」

ふにゃんと笑う大ちゃんに、悪気なんてのはこれっぽっちもない

ついでに言えば “追試なんて珍しくない“ と気にもしないタイプだ

「え…、言ったらマズかった？」
その証拠に顔には疑問符がいっぱい浮かんでいる

…いや、マズいってか普通は恥だから言わないし