
原稿用紙でラブレター
第5章 青いハートに御用心
挿入してすぐに絡みついてくる内襞。
深く呼吸を吐きながらゆっくりと飲み込まれてゆけば、久し振りに包まれるその心地に持っていかれそうになる。
見下ろす先には、眉を下げてぎゅっと目を閉じた悩ましいにのちゃんの顔。
小さく開いた口から漏れる吐息混じりの喘ぎも、中の自身を昂らせる要因のひとつ。
シーツに沈むにのちゃんを真上から見るこの体勢が一番好き。
真っ白できめ細やかで、首筋へのキスで簡単に染まる敏感な肌。
そして少しずつ入っていく俺のに呼応するように歪んでいく表情。
しっとりと密着する汗ばんだ細い太腿を撫で、根元まで入り切ったことを伝えれば。
うっすら瞼を開いて覗く薄茶色の瞳。
「…きて…」
そしていつものようにゆらりと手を伸ばしてきて"抱き締めて"の合図をしてきた。
未だぼんやりとしたままのその表情。
さっきは俺への想いをはっきり伝えてきた筈なのに、ふわふわした雰囲気を纏った今日のにのちゃんを見たら。
やっぱりもっともっと可愛がりたいって思っちゃう。
じっと見下ろす俺に焦れったくなったのか、太腿を撫でる手を制するように伸びてきた柔らかな手。
「…ねぇきて…」
「待って」
「…え?」
「…ちゃんと気持ちいい顔見たい」
そう言うと、更に困惑したように眉を下げて見上げてきて。
そんな表情にもグッと熱を灯されつつ、少し体を倒して顔横に両手をついた。
影になった目下の潤んだ瞳。
意志を込めてくいっと腰を動かしたと同時に、小さく喘いできゅっと目を瞑る仕草。
ゆっくりとストロークをするのに合わせて上がる甘い声と悩ましげな表情に。
緩い刺激ながらも、視覚と聴覚と相まってみるみる快感の波が立ち始める。
「…ねぇ気持ちいい?」
「ぁんっ…あん…」
「すごい熱い…にのちゃんの中…」
「んっ、やぁ…あっ…」
「ねぇこっち見て…」
ゆっくり腰を動かしながら目下で堪えるような表情を見せるにのちゃんに投げ掛けると。
下げた眉と震える睫毛を辿って視線を遣った先、再び開いた瞳が揺れながら俺を捉えて。
「…気持ちいい?」
「…ん、いぃ…」
「…どうしてほしい?」
「ん…ぎゅって…
ぎゅってして…」
