光の道
第3章 2号館
私はゆっくりと佐藤くんを見る。
「内村と何があったか知らないけどな。お前がそんな顔してていいのかよ!」
私はドキッとした。
恋愛的なモノじゃない。
まるで、悪いことをした子供を怒るおかあさんのように、怒鳴ったから。
「いま、お前がクラス全員見つけてやらねぇと、もしかしたらみんな死ぬかも知れねぇんだぞ?!」
『……ッ!』
「いつまでも、落ち込んだ顔してんじゃねぇよ。そんな顔したやつといると、こっちまで気分下がる」
佐藤くんはそう言うと、フッと笑った。
「だから、もっと強気で行こうぜ」
そして、私の肩をポンポンと叩いた。
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