無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

8-4

震災の影響で、一度は大半の生物が死んでしまった、と教わったこの水族館

でも、今日ここで見たたくさんの魚たちは
どれも力強く美しかった。

和也と二人　キラキラ光るイワシの群れに夢中になり、アザラシやトドのユーモラスな仕草に癒された


旅館に帰ってからも 興奮は冷めず

「俺、水族館で金魚見たの初めてかも・・・」
「シーラカンス、でかかったな～・・・いつか生きてる奴を見たいよな」

とテンション高く　デジカメで撮った画像を二人して見返す。


観光客とわかるように　わざと燥げ、と言ったのを受けてか、それとも素なのか
和也は　「すげー、すげー」と目を輝かせて魚を見てたけど
実はそう言った俺の方が喜んで、バシャバシャ写真を撮った気がするなぁ