
同窓会 SN
第76章 桜6 翔
6-6
「もしかして酔った?」
「ううん、気持ちいいだけ・・・」
「そっか、それならいいけど」
隣に並んでからあたりを見回して、誰もいないことを確かめてからそっと口づけると 和也も俺の肩に凭れるように寄り添ってくる。
「翔・・・連れてきてくれてありがと」
「何だよ、どうしたの?」
「お前が大好きな場所に 俺を連れてきてくれたことが嬉しいんだ、
たとえ仕事でも・・・ううん、仕事で役に立てるなら余計嬉しいかな・・・」
いつもふざけてばかりいるのに 妙にしっとりとしたことを言う。
静かに俺を見つめる瞳も照明が映りこんで 潤んだようにきらきらしてる。
「和也・・・」
ヤバイ、このままじゃ我慢が効かなくなるのは時間の問題だ。
「もう出よう」
和也の腕を掴んでザバッと立ち上がった。
