
かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第29章 果たされぬ・・・約束
俺たち大人のように
むやみやたらに…イタズラに
いやらしく相手を探るような事はしない
いわゆる空気を読むだとか
わずらわしい気遣いをしない
ただ純粋に・・・自分の思った事を
問いかけてくる少女
『別に…俺がお前に話す事なんかないし
お前が、とりあえず助かったなら
それでいいじゃねぇか
それ以前にな・・・エリカ
お前は…他人の…
大人(ひと)の心配を
してられた状況じゃねぇだろ
他人(ひと)の心配してる余裕があるなら
ちゃんと自分の事を考えろ
俺は…そう言ってるだけだ』
『うん・・・。でも…』
『それから…もうひとつ
面白半分に・・・他人の事を
詮索するな』
『ぇ・・・』
『少しずつでいい・・・大人になる上で
最低限のルールだと思え』
『エリカは・・・べつに、そんなつもり』
『わかったな?』
『・・・。はぁい・・・』
『エリカ・・・食器だけ片付けとけよ』
『え…』
『俺は今日・・・出かけるから』
俺はエリカが食事を終えるのを待たずに
席を立った
『エリカも・・・行きたい』
『ダメだ・・・用事があるから
エリカは留守番』
『プーだ・・・エリカを監禁するんだぁ…』
『あのなぁ・・・~・・・
メシ付いてんだから軟禁だろ…!
って…そーゆー問題じゃねぇな』
『ふふふっ・・・プーだ!』
ツインテールの髪を揺らして
エリカが少し笑いながらそっぽ向いた
退屈なのは…わかる
或いは…得体の知れない他人の男に
あんな風に甘えるしかないくらい
不安で…寂しくて仕方がないほど
孤独なことも
『なんか必要なモンがあれば
電話なりメールしろ
〃きわどいモン〃以外は
買ってきてやるから・・・』
俺は連絡先を書いたメモを
エリカに渡して
さっさと玄関に向かう
『誰も来ないだろうけど
誰か来てもでんなよ?』
『はぁい・・・』
『じゃ、行ってくる』
『いってらっしゃぁい…』
『・・・』
〃いってらっしゃい〃・・・か
むやみやたらに…イタズラに
いやらしく相手を探るような事はしない
いわゆる空気を読むだとか
わずらわしい気遣いをしない
ただ純粋に・・・自分の思った事を
問いかけてくる少女
『別に…俺がお前に話す事なんかないし
お前が、とりあえず助かったなら
それでいいじゃねぇか
それ以前にな・・・エリカ
お前は…他人の…
大人(ひと)の心配を
してられた状況じゃねぇだろ
他人(ひと)の心配してる余裕があるなら
ちゃんと自分の事を考えろ
俺は…そう言ってるだけだ』
『うん・・・。でも…』
『それから…もうひとつ
面白半分に・・・他人の事を
詮索するな』
『ぇ・・・』
『少しずつでいい・・・大人になる上で
最低限のルールだと思え』
『エリカは・・・べつに、そんなつもり』
『わかったな?』
『・・・。はぁい・・・』
『エリカ・・・食器だけ片付けとけよ』
『え…』
『俺は今日・・・出かけるから』
俺はエリカが食事を終えるのを待たずに
席を立った
『エリカも・・・行きたい』
『ダメだ・・・用事があるから
エリカは留守番』
『プーだ・・・エリカを監禁するんだぁ…』
『あのなぁ・・・~・・・
メシ付いてんだから軟禁だろ…!
って…そーゆー問題じゃねぇな』
『ふふふっ・・・プーだ!』
ツインテールの髪を揺らして
エリカが少し笑いながらそっぽ向いた
退屈なのは…わかる
或いは…得体の知れない他人の男に
あんな風に甘えるしかないくらい
不安で…寂しくて仕方がないほど
孤独なことも
『なんか必要なモンがあれば
電話なりメールしろ
〃きわどいモン〃以外は
買ってきてやるから・・・』
俺は連絡先を書いたメモを
エリカに渡して
さっさと玄関に向かう
『誰も来ないだろうけど
誰か来てもでんなよ?』
『はぁい・・・』
『じゃ、行ってくる』
『いってらっしゃぁい…』
『・・・』
〃いってらっしゃい〃・・・か
