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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第29章 果たされぬ・・・約束

やっと少しばかり
年齢らしい可愛さを見せたかと思えば

サバイバル生活と生命力を思わせる

スリ師顔負けに手際良く
悪さを再開するクソガキ、改め…エリカ





『おい・・・コラ;💧?』


最低限の常識をわきまえろと
たった今…(苦笑)






『シノミヤ…うーん

シノっち?シノぴょん?~ん、シノりん♪』





『おい・・・テメェ…』







『イマイチかぁ~♪うーん、と

ゆうタン?ゆーにゃん♪?

ゆっぴぃ~?♪』






『前言撤回…つまみ出すぞこのガキ?!』





『ふふっ…♪じゃ、ありきたりだけど~』



『・・・~』












『〃ゆぅちゃん〃・・・♪』









『・・・』







え・・・










『お?♪ビンゴ?…ゆぅちゃん♪?』







なんか…今


気のせいか





声・・・ではない



なんか




滑舌が・・・






『フツーので良かったんだ♪ふふっ

ゆぅちゃん♪…ゆぅちゃんね?ゆぅ…』











『っ・・・やめろっ!!!』







ドンっ・・・ガシャン…っ







振り返った拍子に
テーブルの物をひっくり返してしまった








『ぁ・・・』




エリカが驚いてうろたえる…









『その呼び方・・・やめろ』










『ごめん・・・なさい』





硬直した少女は、まばたきもせずに
唇だけ動かす、と言った風に謝ってきた







『ゃ……その、べつに

フツーに呼べって…言っただけだ…っ』







『~~…』






『ほら…名刺・・・返せ』







『ごめんなさい…』





『~~わかったから、もう』






『ユウト・・・怒った』






『〃ユウトぉ〃?!…』






『・・・フツーに呼べって…さっき』






フツー?



って言ったら

〃○○さん〃とかだろぉがっ?!

フツーはよっ?!







『ハァ・・・』


〃疲れる…〃




どーなることやらな・・・





『ふふ・・・ユウト♪』



『テメェ…は』


良く言えば…人懐っこいガキ

悪く言えば…馴れ馴れしい無礼なガキ

良く言えば…疑う事を知らない

まだ…子ども

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