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華村社長と別れタクシーに乗車すると
早速携帯電話を取り出し
理佳に会って話をしたい旨を伝えた。

六本木のBARで飲んでいるということで
タクシーを向かわせた。

「またお会いしましたね。光栄です」
「……あッ。あの時のドライバーさん？」
「左様でございます。御縁がありますね」

人の心を読むことに長けている
ベテランドライバー。

「奇遇ですね。僕の方こそ光栄です」
「その後、美人さんとはいかがですか？
すみません。不躾な質問をしてしまって」
「覚えてくださってたんですね」
「それはもう。あのような美人な御方とは
早々巡り会えませんから」