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Best name ~ 追憶 ~

第1章 私の記憶

ドクン……ドクン、ドクン…。
私の心臓が大きく鳴る。


『……。~ハハハっ、そうかいそうかい~♪
思春期のムスメはナァ~…色々だぁなぁ~』





ソウタさんが一瞬、私を奇怪気に見た…
気がしたけど
笑って流してくれた。







『お♪アイル~焼きイモくうか~?』




帰り道にソウタさんと焼き芋を食べた。

私は正直あまり心穏やかでなくて
カチコチだった気がするけど

ソウタさんが他愛もない話をしてくれていた。



そして…







〃!?〃



『っ…ちょっ……💧!?』



ソウタさんが

豪快に〃オナラ〃をした。



『あァ~?ワリィワリィ~♪』


『……きたないなぁ…💧』





『出るモンは、しゃ~ねぇだろォ オマエ♪
イモ食ってんだバカヤロ♪~
あ~~…思春期のムスメは~』


『……そればっか。

…~思春期の子じゃなくったって
イヤがるよっ…

大体~~…… ・・・って…💧』



ソウタさんが
もう一度・・・おみまいする…。





『ハッハッハッハッハ!!!』





『…あ……ありえないし…💧。
ぷ…っ、ふふっ』





ガハハハっと笑うソウタさんにつられて
吹き出してしまった。





『ハハハ~っ…。
ハァ~やぁ~っと笑いやがった。
気難しぃ~〃思春期〃め…』






『ご……ごめんなさい…っ』






ずっと

気を遣わせていた事に
ようやく気付き詫びた。


一度も…ソウタさんに
ニコリともしていなかった私。




『~ジョーダンだ、バカヤロ…。
~そうやって…のびのびと、笑ってろ。
らしくねぇぞ……ったく』



『そぉたさん…』





『ん~?』





『……私…一生懸命がんばる』






『おぉ…』





『ソウタさん…』






『あ~?…』










『ありがと…』








『……。~るせぇやぃ…何度も言うな』






ソウタさんは

手探りで…一生懸命

私の〃父〃になってくれていた。

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