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Best name ~ 追憶 ~

第5章 あの人に…お似合いの女の子

『ぁ~~週末って感じだなアイル♪』


自宅でソファになだれ込むリョウキ
みんなで飲みに行った後の
よくある…いつもの光景



『リョウキ、お水…飲む?』

『?あぁ…サンキュ~♪』




冷蔵庫からペットボトルを出して
リョウキに渡す

私は・・・さっさと




『アイル~?』


『・・・うん?』




『座ったら?』



お酒の強い人って…少し羨ましい


酔い潰れるでもなく
それでいてシラフとは違う

ちょっと軽快な自分に
なれたりもするから…



この…彼のように・・・?






『・・・うん』


もう、この変装みたいなお化粧も
とってしまおうとしていた私は

渋々…ではないけれど

リョウキの隣…ソファに座った





『クス・・・なんで
そんな隅っこ行くんだよ(笑)』


『べ・・・べつに』



彼の手招きに合わせて
少し…もう少し

リョウキの隣に
くっついて座った



チラ・・・チラ



彼が私の有り様を眺めてるのがわかる



・・・気まずい






『ふふっ…~しっかし
ソウタさん、ど偉い慌て様だったな(笑)』



『・・・~~』




『へぇ・・・マナさんさすがだな
確かに一瞬、誰かと思ったぜ?(笑)』




じっと顔を寄せて
目元を中心に私のメイクを眺める



ちょっと…かなり
恥ずかしい



『リョウキでも・・・そう思うんだ』




また…なんだか余計なこと言った







『ははっ…俺〃でも〃ってなんだよ
俺でも…って(笑)』





『バカみたい…って思ってるくせに・・・』







『~♪なんでそうなるんだよ』







『どうせ・・・似合わないもん…っ』






『・・・、アイル~♪…』




一瞬…眉を動かした彼に
気付いていたけど

私は彼を
突っぱねてしまった





『私が大人っぽい服着たって
オシャレな靴履いたって

ちっとも似合わないもんっ…

マナさんやキレイなOLさんみたいに
私はなれないもんっ・・・』







バカみたい・・・私

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