
Best name ~ 追憶 ~
第2章 私の希望
どうしてかな・・・?
ふりかえる。
・・・。
ソウタさんのお友達だから?
……それは関係ない。
私は、無理なものは無理だった。
もうすっかり見慣れた人だから?
……それもちがう。
もっと・・・別の・・・。
『ルナ・・・』
私は思い出していた。
この人が初めてお店に現れた…
再会した日のことを。
あの日、先にカフェを出て
散歩に行っていた私の所に
ソウタさんと現れたこの人……。
ルナが……自分から
この人の元へ近付いたこと。
マロンやモコとは異なって
ルナはとても内気・・・
こわがりで、中々心を開かない子だ。
動物は正直だ…。
私は本当にそう思っている。
人間のように
相手を欺いたり、傷付けたりしない。
「すき」「きらい」
「うれしい」「うれしくない」
「たのしい」「つまらない」
・・・ハッキリしている。
そんな中
ルナは、もっともそれが顕著
ある種いちばん素直と言える。
ルナは一度、人間に捨てられた。
心に、きっと深いキズを負って
自分の居場所をさがし
いじめられないように…
負けないように
必死に吠えていたルナ・・・。
近所の子たちに囲まれて
まだ小さなキバを剥き出して
吠えていたルナをよく覚えている。
こわくて、こわくて
たまらなかったのだろうな…。
その気持ちが
痛いほど良くわかった気がしたから。
引き取った私にも
中々、心を開いてくれなかったルナ
そんなルナが…初めて…自分から
初めて会う人の足元へ歩みより
頭を撫でられていた。
目尻を下げて
やわらかな表情で笑う、その人に
〃「もっとなでて」〃
と言うように……
その人に甘えていたルナ。
ふりかえる。
・・・。
ソウタさんのお友達だから?
……それは関係ない。
私は、無理なものは無理だった。
もうすっかり見慣れた人だから?
……それもちがう。
もっと・・・別の・・・。
『ルナ・・・』
私は思い出していた。
この人が初めてお店に現れた…
再会した日のことを。
あの日、先にカフェを出て
散歩に行っていた私の所に
ソウタさんと現れたこの人……。
ルナが……自分から
この人の元へ近付いたこと。
マロンやモコとは異なって
ルナはとても内気・・・
こわがりで、中々心を開かない子だ。
動物は正直だ…。
私は本当にそう思っている。
人間のように
相手を欺いたり、傷付けたりしない。
「すき」「きらい」
「うれしい」「うれしくない」
「たのしい」「つまらない」
・・・ハッキリしている。
そんな中
ルナは、もっともそれが顕著
ある種いちばん素直と言える。
ルナは一度、人間に捨てられた。
心に、きっと深いキズを負って
自分の居場所をさがし
いじめられないように…
負けないように
必死に吠えていたルナ・・・。
近所の子たちに囲まれて
まだ小さなキバを剥き出して
吠えていたルナをよく覚えている。
こわくて、こわくて
たまらなかったのだろうな…。
その気持ちが
痛いほど良くわかった気がしたから。
引き取った私にも
中々、心を開いてくれなかったルナ
そんなルナが…初めて…自分から
初めて会う人の足元へ歩みより
頭を撫でられていた。
目尻を下げて
やわらかな表情で笑う、その人に
〃「もっとなでて」〃
と言うように……
その人に甘えていたルナ。
