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腐男子恋愛日常-parallel world-

第10章 ~歩の嘘~

真は、僕に近付いて僕の唇に自分の唇を重ねてくる。

「兄さん、今ものすごく幸せだよ」

「……僕もだよ」

僕は、真に抱きつく。

「兄さん、どうしたの?」

「真、お願い…。
研磨君とはもう別れたんだし、それにもうプライベートでも遊んだりしないから…。
せめて、最後にちょっとでも良いから2人きりで話させてよ…。」

「あ、歩…。」

僕の言葉に、研磨君は困惑の表情を浮かべている。

「良いよ
恋人として、それぐらいはさせてあげないとね」

真は、再び研磨君の方を見る。

「今から、風呂を沸かしに下に下りますのでその間だけ、兄さんと別れの挨拶を許しますね」

そう言い、真は僕の部屋を出て下に下りて行った。

「研磨君…!」

僕は、研磨君のそばに駆け寄る。

「歩、どうして…?
あんな約束を…!」

研磨君は、僕が真と勝手な約束をした事に怒っていた。

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