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密猟界

第7章 美しき獣たち

 ──長い沈黙のあと、「ユノも僕も未熟な子どもだったのに」唇を引き結んで、「試練の嵐が激しすぎて、抱き合った」両手をこぶしにして、テーブルに置く。「何もかも許せない気もする」「チャンミン」「はい」衿元のスカーフに指先をやった。
 「止めよう」「何を」「昔のこと」「─そう…。そうですか」チャンミンはスカーフを外し、ユノの裸体をくるむ。かなり大きいスカーフは、ボルドーの色合い。
 ユノの両手首の金の輪と相間って、白い空間に映える。ワインを零したに見えるスカーフに包まれたまま、ベッドに放るように身体を投げ出された。
 「殺してやるよ」手首の代わりに金の輪を掴み、「ユノ云いましたよね?」首筋にバンパイアの動きで唇を這わせ、「ふたりだけの初めてのライブ…」喉で唇は止まり「僕怖いって云って」きつく吸いながら「失敗していい。舞台に上がるだけでいい」ユノの喉の傷痕に舌を震わせ、「死にそうって泣く僕に」「チャンミン、そこ、…ア」「終わったら、殺してやるよ」「─チャンミン」「ユノ怖かった。本気でしたね」傷痕にチャンミンの深いくちづけ…呻くユノ。
「チャンミン、あ…っ!」ユノの喉声を聞き流し、「あの時、ユノ。虎の眼でした」

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