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Baby love

第24章 動き出す。




M「なにこれ。」



S「・・・読めない?」



M「血の海じゃん!!」



S「そこまでじゃねぇだろ!
確かに失敗はしたけど頑張ったら読めるって!」



M「読めねぇよ!」



ギャーギャー騒いでいるうちに、気付けばかなりの時間が経っていて。
ハッと時計を見た潤が慌ててオムレツをかき込む。



M「もう!バカな事してたらこんな時間じゃん!
遅刻したら翔くんのせいだぞ!」



S「おい!何で“ 一翔LOVE♡”の方食ってんだよ!」



M「俺そんな真っ赤なオムレツ食べれないよ。
責任持って翔くんが全部食べてよね。
洗い物もよろしく!!
お皿割らないでよ!!」



S「え、おい!」



M「行ってきまーす!」



冷め切ったコーヒーを一気に飲むと、バタバタと出掛けて行ってしまった。



S「行ってきますのチューは?!」



バタン、と大きな音をたてて閉まった玄関に叫んでも愛しい人の返事は当然無く。
潤の愛のメッセージオムレツを食べ損ね、キスもし損ねた俺は途方に暮れるしかなかった。



血の海オムレツ食べよう・・・
1人で食べるのは寂しいな、なんて思っていると、スマホが震えだす。



S「げ・・・。」



発信者を見て、思わず気づかないフリをして無視しようかと思ってしまった。
しかしどうせ後で掛け直すのも面倒だ・・・



せめて通話時間が短くなるようにと食事中なのを隠す事なく、モグモグしながら電話に出た。







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