
『甘い蜜』
第49章 甘い蜜 49
付き合い始めて数日…
俺は、思った。
「…付き合う前と何も変わらなくね?」
書類の山を黙々と片付けていく会長を横目に…そう思った。
「これがアイツなりの愛情表現ってやつなんだよ…多分。」
千崎さんはそう言って笑ってるけど…
休み時間になるたんびに呼び出されてる事が…?
とてもそうは思えないんだけど…
しかも、呼び出しておいて何をさせるワケでもなく…俺はただこうしてボンヤリ眺めているだけなのに。
「隼人、神崎君が構って欲しいって~♪」
「な…っ!」
いきなり背後に来たかと思えば…っ!
「こっちに来ればいいのに、お前が離れてるんだろ…」
「べ…、別に構って欲しいって言ってないしっ!」
本気にすんじゃねーよ…っ!
