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これを恋とは呼べない♥

第3章 毎晩の危険

「なに言い出してんの?ついに頭おかしくなったんじゃ…」


「試してみねー?」



俺が言い終わる前に、腕を引きどこかに連れていく和也。

人の波をかき分けながら進んでいく。
それと同時にどこかからとてつもない不安が襲ってきた。



このままついて行って大丈夫なのか…?

今からどこで、なにするつもりなんだ…?

俺は逃げた方がいい…?


グルグルと頭で考えているうちに、目的の場所についたのかいきなり立ち止まる。

なに、ここ。



「ここさぁ、セフレとよく来てたとこなんだよね。まぁ最近は来てないけど」



…ラブホ……?
とはちょっと違う、バーのようなところ。



「ねぇ、俺ほんとに無理だから。やめよ、変なことすんな」



「純兄とはヤッたのに?」




…そう言われるとなんとも言えない。


固まる俺に「ごめんごめん」なんて言いながら、グイグイとお店の方に引っ張って行く。


俺、またっ…
男にヤラれる…っ。







中は薄暗い。
あちこちでイヤラシイ音と声が響く。
ハプニングバー…?

それって犯罪じゃねーの?



「ちょーっとだけ、俺とエッチしよ。本気で嫌なら逃げればいいし、俺をあの家から追い出してもいい」



はぁ?


なんなんだよ、その覚悟は。



「いや、追い出すとか無理だし、エッチも無理だって…!」



必死に言うのに、それを防ぐように顔を近付けてくる。




ちゅ…



「んっ…ん、っう…」



しつこいキス。俺の知らない誰かと何度も重ねているであろうこの唇は、なんだかとても触れてはいけないような気がした。

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