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これを恋とは呼べない♥

第3章 毎晩の危険

チャラリーン

無機質な音が鳴り、携帯がメッセージを受信したことを知らせる。


画面には『陽咲から新着メッセージ』と出ていた。


…あれから風呂に入り、ご飯を食べ、部屋でゴロゴロしていたのだが、陽咲が帰ってくる気配は無かった。

兄ちゃんに連絡入れてもよかったんだけど、仕事中だろうし、なんだか気が引けた。



早速メッセージを見る。



『帰り遅くなってごめんなさい!今から帰ります(o^-^o) 僕が帰るまで寝ないでね』


ん?
寝ないでねってなんだよ。わざわざ寝るなって伝えたかったの?


『今なら兄ちゃんいないから早く帰ってこいよ。了解』
と返信すると、そこで連絡は途絶えた。









しばらくして、玄関の方で聞こえた音で陽咲が帰ってきたことがわかる。
眠い目を擦りながらなんとか起きて、ちょこんと座って待った。



「ただいま。あ、ホントに起きてる。」

「お前が寝るなって言ったんだろー?で、なに。」


俺が聞くと陽咲はニッコリ笑って、手に持っている謎の紙袋を渡した。



「俺、さっきまでそれ探してたんだよね。で、はるにぃに試してもらおうと思って。」


楽しそうに言う陽咲に不信感をおぼえながらも、チラリと紙袋の中を覗く。

見慣れない道具に頭にハテナを浮かべて、「これなに?」と思ったことをそのまま口に出す。




「あれ?知らない?よくAVとかで女の人使ってんじゃん。」

俺、どっちかと言えば二次元なんだけど…。

まぁそんなことはどーでもよくて。


「俺こんな歪なの初めて見た。…俺が試すっても、俺彼女とかいないよ?」


普通に思ったことを言った。
そう、普通に思ったことを。

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