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これを恋とは呼べない♥

第1章 ファーストキスもセカンドキスも。

「ひなはそーだったとしても、俺は違うから!簡単にキスなんかすんな!」


「キスだめなの…?」


そんな可愛い目で見たってな、これはそんなので許されるほどのことじゃないんだよ。



「ダメ。」



俺がそういうと、少し考えてからニコッとしながらこちらを見た。



「じゃあ、キスしないからえっちしよ?」


……


はぁ?!



そっちのがダメだろ!


そう思っている間に、陽咲は俺に跨った。

危ない。実に危ないぞ。
弟だからってナメてたけど、こいつ力強い!!



今までろくに恋愛をしようとしなかった俺はもちろん童貞なわけで。
まだセックスの知識だって、動画の中で見たことしか知らない。



「俺、そーゆーの、ほんとに分かんないし!ってか、俺興味ないって、、あと、ホモじゃない!」



こいつ、わざと苦しいとこに乗ってるっ…!




「えー、じゃあ俺がはるにぃをホモに目覚めさせてあげるからっ、そしたらえっちしよーね。」



俺の了解を聞かず、スルリと俺から離れた。


「みんなしてなんだよ…」




俺がポツリと放った言葉に、え?と陽咲が反応した。


「みんなって?じゅんにぃとかずにぃ?」


「え…と、そう、だけど…。今日1日で3回もキスされたぁ…」


自分で言いながらはぁ…と肩を落とす。
ホント、なにやってんだよ俺…。



「ふーん…。そっかぁ、じゅんにぃとかずにぃもなんだー…」



なぜ笑っているのかは知らないが、おそらく兄弟の中では1番危険な末っ子には要注意だな。




「なんか疲れたし、俺もう寝るね。」


そう言って、布団に入る。陽咲は黙って部屋を出ていった。
なにをするのか気になるところでもあるが、今日1日の疲れと出来事を忘れたくて、無理矢理目を閉じた。

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