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Best name

第31章 君の手と僕の手

アイルが食べ終わる頃
オレはケーキの箱を開けた。



これでもか…ってくらい

イチゴのぎっしり詰まった

ショートケーキ。




・・・たしかに、アイルが好きそうだ(笑)



マナさん直伝の秘奥義は
宣言通り万能だった。


別腹ってやつか?
アイルは嬉しそうにイチゴを頬張る。




『ん…。リョウキ?…はい』



アイルがオレに
ケーキとフォークを渡してくる。





『食べないの?すごく美味しいよ』



『2つとも食べな(笑)』




『モグ…んっ…💧~~いくらなんでも

食べれないよぉ…。~~太っちゃう』



『ちょっとくらい太っとけ!

・・・・・~~ったく…』






『ぁ…。ご・・・・・ごめんなさい』


『・・・~?』





『心配……かけて』



アイルがうつむいてショゲる。



…別に、責めたつもりではないんだが。









『・・・・・いいんだよ』


『・・・え?』





『心配かけたって・・・

甘えたって・・・・・いいんだよ』





『リョウキ・・・・』





『一人じゃ・・・ねぇんだから…さ』




あ、なんか

自分で言っといて

恥ずかしくなるオレって…。





『~コレ…飲んだら?

貧血にもイイらしいぜ』



マナさんの教えてくれたジュースを出して
アイルに渡して少しごまかした。




『あ、コレも・・・。うん…』



『洗濯モン、干してくる…』

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