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第31章 君の手と僕の手

寝る前にアイルの熱を計る。



『だいぶ・・・下がってきたな』


『ん…おかげさまで』





『~…アイル?…マジで

しんどい時はすぐ言えよ?いいか?…』




『ん…。ふふ・・・ほんとに…

大したことないんだから。…大丈夫』




『・・・』




40℃近い熱で

〃大したことない〃

と言えるアイルも

中々の強者だと思うんだが…。




『ごめん…ホント。
なんでもないコトなのに…
すっかり甘えちゃったね…』


『…いいんだって…だから。~オヤスミ』




布団をかけて

はなれようとする・・・と











きゅ・・・っ。







アイルがオレの手を…つかんだ。






『?』



『ホント・・・は・・・昨日
リョウキがいてくれて

一瞬夢かと思って
びっくりしたんだけど

すごく・・・うれしかったの…』







モジモジ・・・・・(笑)





『ふふっ・・・わかった
わかったから。もう、寝な?』


『ん・・・』






…。



きゅぅぅ…。



……。






アイルがオレの手・・・指を

握ってはなさない。






『・・・・・?』


『…いっしょに・・・寝てもいい?』





『…クス。・・・あぁ』





オレはソファに行くのをやめて

小さいベットに無理矢理入る。




オレはアイルを

子どもみたいに・・・

それはそれは子どもみたいに

抱っこして(笑)頭をなでた。





そうやって・・・

もっと甘えてろっての~…


なんて




言おうと思ったが・・・言わない(笑)





甘え下手な甘えん坊のアイルが

甘えられなくなってしまうと

いけないから・・・。








アイルは安心したのか


すぐに眠ってしまった。

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