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Best name

第30章 それぞれの、生きる場所…

「リョウキっ!」


『はいっ・・・』






…ちゃんと目を開けて


ボールを見るんだ。








落ち着いて…一本ずつ。








『っ!!』





くそっ・・・。




決まらない……。






たった〃1点〃なのに。







連続失点。






ためらいながら放つ攻撃は
簡単に相手ブロックにつかまり

ミスが続いて
相手に絶好のチャンスを渡してしまった。


あっという間に
デュースにもつれこんでしまう・・・。







ダン・・・っ!





オレは床を叩いた。







『くそっ…!』




『落ち着けリョーキ!散らしていこう!』



先輩たちが体制を立て直して
フォローしてくれるが



『つっ・・・・?!…』


『リョウキ!?』






ついにはコケてしまうオレ…。



なんでだよ…。



体が・・・動かない。





スベった床を拭きながら
ダイチ先輩の声を聞く。






『力むなリョーキ!力抜いていけ?!』



先輩がトスをオレから外す指示を出す。










あと1点・・・・・







たった1点だったのに……。





チクショー・・・・・・っ。




なにしてんだよ・・・・・オレ。

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