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Best name

第30章 それぞれの、生きる場所…

『お疲れさま~…
タキガワくんごめんね!
無理言ってばっかで…』



同じく見学(?)に来ていた
チヅルさんも顔を覗かせる。


子どもを抱っこして
すっかり母親やってるチヅルさん。



ダイチさんは
家庭もってるからな……

家庭の事情だったり
今後様々増えてくるだろう。


そのためにオレや
他のスタッフもいるんだ


オレは改めて引き受けることにした。






『ぁ…チヅルさん、今日は本当に
ありがとうございました』


『ううん、どういたしまして~!
また何でも言って?~』




〃…?〃


そしてアイルは
いつの間にやら

チヅルさんと
親しくなってるらしかった。



『んふふっ…マリちゃん、またね』



『ホラ、マリ~?バイバイだよ~?
おねえちゃ~ん…バイバ~イ、って』



アイルがチヅルさんの抱く子どもの手を
ふにふにと握って笑顔で見送る。




ヤベェ

……なんか

めちゃくちゃ微笑ましい。





『リョウキ
今日もありがとな!~おつかれ』


『お疲れさまでした……っ…!!』



ダイチさんも多忙だ

オレなんか比じゃないくらい

忙しくしてる……。



信じて任せてくれたんだ

精一杯やろう

どうせなら

少しでも誰かの役に立ちたい。








『アイル…帰ろう?』

『うん…』




『ふふっ…リョウキ
来週コーチ任されたんだね。
すごい…一人でみるの?』



『…補佐スタッフは何人か入るよ。
けど…まぁ、全体は
オレが見ることになるかな』




ダイチさんのコーチングを見たり

流れは大分解ってきているし

変に固くならなければ、きっと出来る…。





『…リョウキ、少し緊張してる?』



『・・・・・少しね』



『ふふ…リョウキでも、するんだ』





『……子どもたちをみるって…

色んな意味で責任重大だ。

緊張感をもってないといけないよ』





『ふふ…ごめん
茶化すようなこと言って。

~…美味しいもの食べて
体元気にしなくちゃねリョウキ…!』




『ふふ…あぁ・・・そうだな』



『スーパー寄ってもいい?
お夕飯何にする???』





なんだかんだで


楽しくて


幸せだった。




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