
Best name
第30章 それぞれの、生きる場所…
『すまなかったな・・・リョウキ』
『ぇ・・・・・・』
・・・・・・。
そして…もうひとつ
忘れはしないこと。
忘れはしない言葉。
オレの最後の・・・
先輩との・・・最後の試合。
試合終了・・・・・・つまり
オレがコートに
倒れてしまった瞬間のこと。
一番にオレの元に駆け寄って
オレを担ぎ上げてくれたのは…
満身創痍のキャプテンだった
この・・・松岡先輩。
病院で
動かない自分の左脚をブン殴りながら
オレは…一人
夜な夜な病室で泣いた。
一生分泣いた・・・というくらい
あの時泣いた。
自分の現実をみてオレは引退を決意。
復帰するものだと思われていたオレを
独断で退いてしまった
無責任なオレを
一部・・・揶揄する声も
当時、少なくはなかった。
そんな中
一番に…そして誰よりも
声を大にして、オレを庇ってくれたのが
松岡さんだった。
見舞いに来てくれたときの
第一声がこれだった。
今日と同じように
〃『リョウキ…すまなかった』〃
・・・と。
『俺たちはチームなのに
故障を抱えたお前をカバーできずに。
無理をさせてこんなことに。
チーム全体の・・・〃俺の責任だ〃』
・・・と。
オレは当時はもちろん
今だってそんな風には思わない。
青くて幼かったオレの
オレ自身の失態なのだから…。
だけど
この…責任感の強く
やさしい先輩は・・・今になっても
『まぁ、何を言った所で言い訳だけどな…
リョウキ・・・お前のことだけは
本当に悔やまれてな』
・・・。
『ハハ……やめて下さいよ
オレはむしろ……オレのが先輩に・・・
……って、思ってますから』
そしてオレは……感じてしまった。
昔のオレの…
オレなんかの事が…
オレが思っている以上に先輩を
人一倍、責任感のつよいこの先輩を
苦しめていたのかもしれないと……。
およそ10年もたとうという
今更になって、感じていた。
オレ……なんて幼すぎたんだろう。
変わらないつよさで
同じ事を言う先輩。
懐かしい空気だ。
『ぇ・・・・・・』
・・・・・・。
そして…もうひとつ
忘れはしないこと。
忘れはしない言葉。
オレの最後の・・・
先輩との・・・最後の試合。
試合終了・・・・・・つまり
オレがコートに
倒れてしまった瞬間のこと。
一番にオレの元に駆け寄って
オレを担ぎ上げてくれたのは…
満身創痍のキャプテンだった
この・・・松岡先輩。
病院で
動かない自分の左脚をブン殴りながら
オレは…一人
夜な夜な病室で泣いた。
一生分泣いた・・・というくらい
あの時泣いた。
自分の現実をみてオレは引退を決意。
復帰するものだと思われていたオレを
独断で退いてしまった
無責任なオレを
一部・・・揶揄する声も
当時、少なくはなかった。
そんな中
一番に…そして誰よりも
声を大にして、オレを庇ってくれたのが
松岡さんだった。
見舞いに来てくれたときの
第一声がこれだった。
今日と同じように
〃『リョウキ…すまなかった』〃
・・・と。
『俺たちはチームなのに
故障を抱えたお前をカバーできずに。
無理をさせてこんなことに。
チーム全体の・・・〃俺の責任だ〃』
・・・と。
オレは当時はもちろん
今だってそんな風には思わない。
青くて幼かったオレの
オレ自身の失態なのだから…。
だけど
この…責任感の強く
やさしい先輩は・・・今になっても
『まぁ、何を言った所で言い訳だけどな…
リョウキ・・・お前のことだけは
本当に悔やまれてな』
・・・。
『ハハ……やめて下さいよ
オレはむしろ……オレのが先輩に・・・
……って、思ってますから』
そしてオレは……感じてしまった。
昔のオレの…
オレなんかの事が…
オレが思っている以上に先輩を
人一倍、責任感のつよいこの先輩を
苦しめていたのかもしれないと……。
およそ10年もたとうという
今更になって、感じていた。
オレ……なんて幼すぎたんだろう。
変わらないつよさで
同じ事を言う先輩。
懐かしい空気だ。
