テキストサイズ

Best name

第30章 それぞれの、生きる場所…

『ふふっ
リョウキ…良い先輩なんだろうなぁって…
~あ!いけないっ、遅れる!
ゴメン!急いでいってくる!』


『クス…あぁ、気をつけてな?
暗くなるから、あんま遅くなるなよ?』


『うんっ!すぐ帰るよ
~夕方までには、帰るから!~いってきます!』


『うん。いってらっしゃい』




~~~。




……。




…?





………。





で……?



すでに夜7時半…(笑)まわってんだけどな?



え~~と?…
誰かが、夕方までに帰る~とか何とか
言ってたっけな?ダレだっけなァ……(笑)


『ごっ…ごめんリョウキ!ただいまっ』

『(笑)……オカエリ』

『ごめん~~…つい…話し込んじゃって』


だろーな(笑)


『つい…お買い物しちゃって』


アイルがショップの袋をチラチラと後ろに隠して
子犬みたいな顔でオレを見上げている


『ぉ…おこってる?……ょね…』


怒ってるワケねーだろ(笑)


『ごめん…っ』

『ふふっ…楽しそうだなアイル?
良かったじゃねーか』

『ぅ…うん。スズちゃん
可愛いお店いっぱい知っててね』

『うん、うん』

『お迎えに行くニャンコの写真見せてもらってて』

『うん…うん、ふふっ』

『すっごく可愛かったの、それでね~』



天然 VS 天然で
一体どんな化学変化を起こしていたことやら
非常に興味深いところだ(笑)


が……それはおいといて

アイルはスズちゃんと
すっかり仲良しになっていたようだった

友達ができて楽しそうに笑ってる…
年相応の女の子らしい楽しんでるアイル

こんなアイルを見られるなんてな…
微笑ましい…めちゃくちゃ嬉しい

…って
おとーさんかよオレは…?

なんかすっかり
保護者みたいな気分に
なっちまってるぜ……?(笑)


だけど思う…
オレが知らないだけで、そもそもアイルは
こんな女の子だったんだろうな…と

アイルらしさを取り戻してるだけだ…と

本来のアイルに…戻ってるんだ、と


『あ、でもねスズちゃん
またリョウキに会いたいって言ってたよ?
だから次はやっぱり4人で~』

『マジか。うん、そうだな♪』

『…カレシさんお気の毒にならないようにだけ
何とかならないかなぁ?(苦笑)』

『…シロタのは性分だけどな?
まぁ上手く言っとく』

『んふ、楽しみだね♪』

ストーリーメニュー

TOPTOPへ