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第30章 それぞれの、生きる場所…

数日後の土曜日

仕事を終えオレの家に来ていたアイルが
少しせわしない

『ごめんリョウキ私ちょっと出てくる』

『?…今来たばっかだろ?…どこに
…てか、コレ何?』

アイルがテーブルの上で
荷物を広げて確認している

『スズちゃんに会ってくるの
イイ子見つかったみたいでね
明日お迎えらしいからコレ…急いで渡したいの』


アイルがファイルにまとめようとしてるのは
猫の世話のことやら色々書いたものの数々

繊細な字で丁寧にキレイに
絵がついていたりと
わかりやすくまとめてある


『スゲーなコレ…アイルがつくったの?
わかりやすい』

『うん。…ホント?よかった!
フードとかも驚くくらい沢山種類あるから
良さそうなものとかワクチンのこととか
ひとまず最低限必要な事を…
参考になると良いんだけど』


『スズちゃんきっと喜ぶよ
~あ、ならついでに4人でメシでもいく?
前はゆっくり出来なかったしな?』


『ぇ?…あ~…ぅん』

アイルが不満げだ(笑)
アイルの事だから
なんとな~くわかるけどな?


『ん?何だ?
~男共がいたらマズイのか?(笑)』


『えっ?…ぃゃ 全然、そんな…』


『ならイイだろ?~さてシロタに電話するか(笑)』

ちょっとニヤけて電話するフリをする


『ゎゎ!ちょっとまって!…まって!?…』

『なんだよ(笑)?』


『~…。スズちゃんと
約束しちゃってるから…
そ…それに…リョウキは…
スズちゃんの彼の先輩でしょ?…
カレシさん…気を遣っちゃって
カワイソウかなっ…て、そのぉ…
あ、べつに…リョウキがワルイんじゃないのは
わかってるよ??…だけど…ぉ、その』





やっぱり(笑)



『ひでぇ~…アイル
オレをハブるのかぁ~(笑)
マジかよ~』

『えーっ?…ちっ…ちがうよぉっ!?
そうじゃなくってぇ…』


『(笑)』

『今日はコレ渡してくるだけだし…っ
次…今度はみんなでゆっくりって…私も』


『クス…あぁ、わかった』

『ぉ…男の人も
上下関係とか…大変そうだね』


『プッ…アイツはバカマジメすぎ
オレはむしろゆるい方だ(笑)』

『とか言って…ホントはリョウキ
ちょーコワイ先輩だったりして?』

『仕事上必要なら、そゆ時もある
必要なければならない』

『ふふっ』

『~ナンだょっ?』

ナゼ…テレる…オレ?

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