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第29章 星屑の幸せ

食事を終えて
紅茶を飲んでいるアイルの目が



・・・・・?

なんだ・・・?




アイル・・・泣いてる。





ポタポタっ・・・っと

アイルのティーカップに涙が落ちる。




オレは動揺してしまって
思わず立ち上がろうとしてしまうが…



『ご・・・ごめ…ん』


『アイルっ・・・どした…?』




『調子のって
飲んじゃったからかな…っ

あれぇ… グスッ…へんなのぉ
なんで・・・私』



『・・・アイル』




『~・・・じゃなくて

うれしい・・・すごく・・・幸せ

うれしすぎて…。

イイのかなぁ・・・って

ありがと・・・りょうき…』



『…~忙しいやつだな

泣いてんじゃ…ねぇよ…そんくらいで…』




オレのが…テレてしまう

と言うか
胸がいっぱいになってしまって

つい
ぶっきらぼうな言い方をしてしまった


『~~ホラ…』


ハンカチをアイルに渡す


『ふふ…ごめん…。グス…ありがと』


涙を拭くアイルと目が合うと…
どちらからともなく自然と笑い合った




レストランを出る頃
アイルの足元は少々…結構フラついていて

やっぱ飲ますんじゃなかったか?(笑)



タクシーをひろおうとするオレを
アイルが止める




『……あるくぅ…~…』


フラフラ・・・っと

タクシー乗り場をはなれていくアイル


〃オイオイオイっ!待て!〃


慌てて追いかけるとアイルはオレの腕に
ギュっとしがみついた




『~… 帰るよ?』


『んふ・・・ィヤ…』




『?;・・・どこいきたいの💧?』


〃どこでも…つれてってやるけど?(笑)〃



『ん・・・おうち …~』


…ただの酔っぱらいかよ(笑)

アイルを連れて駅に向かう

電車は満員。


ウトウトしているアイルを
押し潰されないようにドア側に隠す


ギュウギュウ詰めの電車内…

アイルだけはスヤスヤとくつろいだ顔してる

チクショー(笑)

腕にしがみついたままのアイルを引きずって
改札を出る

『~…アイル?…大丈夫か?ほんとに』

『ふふっ…おっきぃ~
りょおきぃ~…サンタさんみたい~…♪』


…まるで聞いちゃぁいない(笑)


『サンタさん…
サンタさんらぁ…リョウキは
ぅっ…あらしのっ…サンタさんら…うっ…』




また…泣く!?

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