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第27章 嫉妬

カイトは

残らず誤解を解くように

アイルの立場が悪くならないように

ごく自然に…見事に(?)立ち回った


そして…まんまと?
オレの…イライラを
すっかりと沈めるように


場を…まるくおさめられてしまった




まぁ・・・いいか





帰ったらメール入れて
明日はちゃんとアイルに会おう



そう思って
オレは今度こそ立ち去ろうとした








『…なぁっ?…ちょぉ待って?…』


『?』


『オレも…リョウキと
話したい事あんねんけど…エエか?』









〃?…話・・・なんだ?〃




だけど…良い予感がしないのは
気のせいだろうか?


『?……あぁ』

『~立ち話もナンや…~にしても寒いなァ~』


アイルの家のそばの公園…

時間も時間だ
すぐ近くに開いてる店もない

カイトが自販機に走ると
缶コーヒーを持って戻って
オレに渡してくれた

二人で公園のベンチに座る


『…話って』

〃うろたえるのを、隠したい…けど〃


『ん~…?ん・・・リョウキ
アンタ…アイツんこと…好き?』


『…は?』

〃ナゼ聞かれる?…そんなことを〃



『好き…?・・・答えられへんのや?』


『……なんだよ、イキナリ…お前さ…』

〃コイツの目的は何だ?…意図は…〃


『ハハハ…まぁ、せやな
オレも聞かれたらこそばゆーて
答えられんわ!(笑)』


とりとめのない質問は
オレの感情を揺さぶる

動揺が増し…そして


『リョウキの思う
ホンマの愛情って何がある~?オレなぁ♪…』


そして…イラつきが…再燃する

ニヤニヤと
余裕かました顔をしてコイツは…
いやらしく探りか?

『カイト…?言いたいこと…言えよ?』


『ぉ~…。ほっほ…ぉ?…。そぉ?。ハハハ…』

オレの遮りに対して
カイトが一瞬きょとんとして
うんうんと何やら頷いて答えた


『…また〃先生〃のお出ましか?
それ……いらねーから』


『ふふ…っ。…思い悩んでるリョウキには
〃カウンセラー先生〃が必要ちゃうか?と
思うてなぁ~♪』


『なに…?』


『〃オマエ何様やねん?〃
〃オマエの知ったコトか〃
〃しゃしゃり出んなボケぇ〃
〃やらしい探り方しよってからに〃

…って。そんなアンタのキモチも
ヨケーなお世話なんも
百も承知や…』

『…っ?…』

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