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第20章 下された罰

『ソウタさん、あの時・・・私に

もしも…お前の人生が本当に
踏ん張っても足掻いても
どうにもなんなければ…

俺が嫁にもらって
ずっと守ってやる・・・って』





『ハハハハハ…!~・・・
そんな事言ってた時期もあったっけなぁ!
懐かしいな?・・・モグモグ…』







『…ふふっ。アレって・・・本気だった?』



『そりゃもちろんだお前!(笑)
しかし今となっちゃ・・・
俺の要らぬ心配だった訳だなぁ~♪ハハハ…』





『……あれって
今でも有効(いき)てる?

ソウタさん・・・
今でもそう思ってくれる?』




顔を赤らめて
照れ臭そうにしていたソウタの顔が
次第に動揺に変わる




『~…何を言い出すかと思えばっ…モグっ…
アイ!お前も成長したモンだな!?

御の字だ!お前は良い女に成長した!
そう思うぞ?!』



『・・・』




『いいことだぞ~?そういう…
キャラができてくるのはな!
お前もそうやって~…』




『あのまま…ソウタさんの

お嫁さんにしてもらいたかったな…

今からじゃ…ダメかな?・・・なんてね』




『んぐっ!!…ゴホッ…
アイ…お前なぁ!

~親をからかってるのと同じだぞオイ!?
いくら俺でもだ!(笑)

ギャグのひとつもとばせるよーになったのは
褒めてやるけどなぁ?…ったくオマエ~…』



『……』




人を…からかって
そんな事を言ったり

まして人を冗談半分で
からかうようなアイルでないことは
ソウタには重々わかっていた訳で…


ソウタが箸を置いて
親の顔になってアイルに語りかける




『フゥ…何だ、アイル?変な事を言って
今のお前の…言うことじゃないだろ?
例えジョークでも…』

『…』


『何かあったか…?…うん?』

『…』


『ケンカでも…したか?リョウキと…』

『りょ……う……き…?』



『……アイル?』


ガチャっと
アイルの手から茶碗や箸が転げ落ちる

その名前に反応して崩れ落ちるように








『リョウキっ…!!
いやだぁっ!!…いやだよぉっ…

りょおきぃぃっ!!!…うゎあぁぁぁん!!
やだぁっ…いやぁっ…いやだあぁぁぁ~!!!』



『アイルっ!?おいっ…アイルっ!!!』



アイルはその場に泣き崩れた


ひたすらその名を呼びながら

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