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第20章 下された罰

ソウタが自宅で一人
夕食に着こうとしていた


キッチンに立ち背を向けた姿・・・そこへ





ガチャ…






ドアの開く音にソウタが振り向く



ドアから覗く顔・・・






『ん?なんだ・・・アイ

…て、お前

呼鈴くらい鳴らせよな~?(笑)』




『……』





『~…忘れ物でもしたか?…

メシくったかアイ?
一緒に食ってけ?

ホラ…今よそうからな~♪
座って待ってろ

今日はなぁ~特製の・・・』








音も出さないアイルに
もう一度振り向くソウタが
思わず手にしていた食器を落とした









ガシャンッ…!!






部屋中に響く音
ソウタの視界に入る
ずぶ濡れのアイル




『アイ…!?・・・

~どうしたんだオマエ、そんな…』






『…急に…降ってきちゃったから

うちより近かったから…

ごめん…なさい・・・』





『?…~そうか…

ます…着替えろ?!…な?

風邪ひくぞ!?』




慌ててソウタが
タオルと着替えをもってきて
アイルに渡す




何かがおかしい事には・・・

・・・当然、気づいていて





『ジャージしかないが、とりあえず着ろ

食べたら送ってやるから!…な?』




『・・・』



ソウタはキッチンに戻り
再び背を向けた


アイルが脱衣所で着替えて戻る





『よ~し!出来たぞ!
さぁ沢山食えアイル~
ウマイぞ~?・・・』




『・・・イタダキマス』








『寒く…ないか、アイ?』



『…うん』




ソウタも何と声をかけようか戸惑うような
…シンとした空気が流れた



箸の進まないアイルに目をやりながら
様子を伺う





『ねぇ…ソウタさん……?』




『ん~?・・・モグモグ…』






『おぼえてます…?

昔・・・私に言ったこと

昔……言ってくれたよね・・・』






『……?』


ソウタの箸が・・・止まる

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