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第14章 オレだけのもの

と、言いながらオレは既に
イジワルスイッチONになっている
ニヤケ顔を止められない



後ろから
アイルの胸を両手でムニュムニュと揉んで
耳元でささやく…



『ところでさアイル?…昨日はどうだった?』

『…!?…~~!!!』



思わず、ぐるっと振り向くアイル

目をまんまるくして驚いた顔をする


『オレはメチャクチャ最高の気分だったよ~
あ、今もな(笑)♪』

『…~。どう・・・とか
よくわからない…けど』



『ふぅん~♪』

正直に答えるんだなやっぱ?
とか思いながらも

初めてだし
そんな感じなのかな
なんて思ってると…



『でも…ね』

『?…』


背を向けたままのアイルが続ける

控え目な小さな声が風呂によく響きわたった




『すっごく…すごく
幸せな気持ちだったなぁ…って
本当に思っ…たかな…

こんなに…幸せなことって
世の中にあるんだぁ~、って

・・・そんなかんじかな…』





『へっ・・・?』


オレのマヌケな声も風呂に響くのと同時に
アイルがくるりとこちらを向く





その顔は・・・やわらかに微笑んでいて





『チョットだけ……痛かったケドね…

私…ずっと望んでた事だったから

嬉しかった・・・ありがと…っ』




『……』



ボーゼンと…

まばたきも出来なくなってるオレをよそに

ザバッとアイルが立ち上がった



『先に…出るね?のぼせちゃう…。…?』

『……』



パタン


風呂のドアがあっという間に閉まる




一人ポツ~ンと風呂に浮かぶオレは…?





この女・・・



マジで・・・・・



果てしなく・・・・・・







反則すぎんだよーーーーーー・・・




・・・。




全身の力が抜けたようなオレは
ズルッと手を滑らせ

ブクブクブク~っと

風呂の底に沈んでいく



アイルを意地悪くからかって
恥ずかしがらせようとしたオレは…
見事な返り討ちにあい


またしても





撃沈…





再浮上不可なまでに沈んだ


それも、今回に至っては

風呂の底にまで〃沈められる〃

なんて始末…(笑)



我ながらダサすぎて情けないぜ



アイルにまた、してやられた




あの



〃天然小悪魔 反則女〃め…(笑)


覚えてろよ~

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