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ビタミン剤

第13章 ぼくのペット



そうだ
もうずっと前から俺はお前だけだったよ

やっと、ようやくだ
潤、はやく気がつかなきゃ
俺はお前だけ、おまえは俺だけのものだろ?


「おまえだけだよ、潤。」

「うん、翔くん…」

おまえをきつく縛り上げて、ずっと俺の側に繋いでてやりたい、肉体だけでなく心までがんじがらめに
俺に絡み付けててやりたい。


他のなにかに気を捕らわれたりさせない

別の誰かにすこしでも気を許す事もさせない




「潤、愛してるよ」


「俺も、翔さん愛してる。」


「この部屋の中で、この空間で俺以外の相手に翔さんが微笑んだり、可愛がったりする他の対象がいるなんて耐えられない。
翔さんは俺は俺だけのもの、翔のこと独占できるの は俺だけ。」


揺らぐ眸は漆黒に濡れてて何処までも深い濡羽色をしている。慾望と願望を内包しながらじっと見つめる潤の眼差しが妖しく色を放っていた。



深い淵の崖に片足が取られてる

潤、いい子だ。あとは滑り落ちてくだけだよ

陥落そして顛落

ようやくつかまえた


安心と安堵をだきしめる肌の温もりで伝えやる
余計なものは粉々に砕いてしまえばいい

俺に必要なのは潤だけ
おまえにとってもそうあるべきだから


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