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ビタミン剤

第13章 ぼくのペット

Sside


「あれはマジで迷惑な話しだった。
濡れ衣どころか俺にとっては潤を失いかける大事件になったことだったからな。」


結果、潤との絆がより一層深く確かなものにできた日でもあったんだけど、あの頃の潤は一途過ぎて思い詰める傾向が強かったから

このネクタイを使ってむりやり両手を頭の上にさせて縛り上げてた。
イヤがる潤に無理やりはかわいそうだったけど、あの時の俺だって必死だったわけで
蹴られようがなじられようが潤を真っ直ぐ見つめて根気よく話しを続けていって
ようやく辻褄が合わない事を理解させた。


誤解が解けて、ネクタイを解いた時
少し手首が赤くなってた潤。その晩の仲直りのセックスは激しいものだった。


「あのときは、ごめん。翔さんのこと誤解して酷いこと言って別れるって暴れてたりして。」


「あの時の潤の蹴りはマジでヤバかった」


「でも、翔さんが…俺のことベッドで縛り上げて、ちゃんと目を見て本当のこと話しくれたから。だから仲直り出来たし今も付き合い続けられてる。
これは、その時に縛られたネクタイだもん。
そんなの絶対忘れたりできないし。」


潤の耳元、頬が恥じらいで赤く染まって香り立つような色気がにじみ出て来ていた。


「俺もあの時は縛ったりしてごめん。
マジで潤と別れたくなかったしどうしても、潤に俺のほんとの話しを聞いてもらいたかった。潤を必死で俺のもとに繋ぎ止めたくて、ほんとごめん。」


「俺だけだよね?
翔さんが縛ったり、離れないようにしたいって思うのは俺だけだよね?」



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