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ビタミン剤

第7章 人魚のナミダ




「刺身だけじゃねえし。
鯛飯もできるし、煮付けもいいし
おいら松潤には鯛飯のお粥さんに
したげるもんね。」


「リーダーいいね、
じゃあさっそく作ろうよ。」


嵐の仲間は
みんなそれぞれに忙しくて、
プライベートは貴重な筈なのに
こうして集まってくれるなんて
きっと翔さんがみんなに伝えて
くれたんだ。
俺が一人ぼっちになって落ち込ん
だりしないように。


「ほら、さっさとお2人さんは
キッチンに行って用意してよ。
おじさん骨きれいに抜いてよね。」


「おじさん言うなやっ!」



ニノが笑いながら、背中を押して
2人を部屋から追い出した。


「ごめんね、騒がしくしちゃってさ。
でもさ、2人ともジェイのこと心配
してるんだからね。」


「もちろん翔ちゃんが一番だけど、
俺らだってさジェイのことは
ずっと心配してたんだからさ。」



ニノの言葉に強く頷いた。


みんなの温かな気持ちが素直に
うれしい。

「はやく元気なってさ、自分の
気持ちをちゃんと言ってさっさと
翔ちゃんのところに戻りなよ。」


「…………。」



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