テキストサイズ

キラキラ

第15章 1000回言って

シーツに投げ出されてた腕をあげ、相葉さんの髪の毛をつかもうとしたが、力が入らない。


「……や………汚っ…から…」


風呂に入ってないことを思い出す。

いくら相葉さんでも、そんなことまでしなくていい……………!

相葉さんのサラサラの髪の毛に指をもぐりこませて頭を下におしのけようとしたら、空いた手で逆に手首をつかまれ拘束された。

まるで逮捕されてるみたいに、腹の上に縫い止められる。

相葉さんは、唇と舌で攻め立てながら、体で俺の閉じようとする足を押し広げてきた。

なんていう格好だ。



「………やだっ……………」



口は…ダメ………っ


快感に押し流されそうになるが、それでも、と、抵抗する言葉を紡ぐと、相葉さんはちょっと口を離して、涙目の俺を見上げ、ゆっくり噛んで含めるように囁いた。


「汚なくないよ…?……にのは、ぜんぶ俺のものだから」


「……………っ」


俺のもの。


涙で滲んだ視界にうつる、相葉さんの自信にあふれた笑み。


ここ数日で、傷つき疲れはててた心に、染みていく。


俺は、相葉さんのものなんだ。
相葉さんが、俺の相葉さんであるように。

ここが俺の居場所。


「………いばさ……………」


「ん?」


クチュっ………と俺を握る手に、緩急をつけながらスライドされて、腰がうく。


「……………あっ………すきっ……………!」


あふれでるように出た言葉。
相葉さんは、嬉しそうに言った。


「……………素直だね。にの」


そうして、俺の好きな顔で鮮やかに笑って。


「………愛してるよ」



愛してる………………


聞きたかった言葉。
帰りたかった場所。
欲しかった温もり。


相葉さん。


会いたかった。


俺、あんたが必要だ。


浮かんだ涙が、一筋だけこめかみを伝ってシーツをぬらした。


相葉さんは、ふっと笑って再び深く俺を含み、そのまま激しく頭を動かした。


「あっ……あっ…………あんっ…………」



濁流のように押し寄せる快感。

口をつく高い喘ぎ声のなか、絶頂が見えてくる。


「あっ……………でるっ…………」


「いいよ。出せ」


口を離して促された。


「やだっ…………」


「(笑)……なんで」


笑って、思いきり吸い上げられた。

俺はあっけなく弾けた。








ストーリーメニュー

TOPTOPへ