
キラキラ
第37章 寵愛一身
「でも、あいつすげー過保護でさ」
松本はため息をつく。
そして、ふと思い出したように俺に向き直る。
「もしかしてメッセージとかくれてたか」
「あ……はい」
「だよな……ごめん。スマホ取り上げられてて」
「……えっ?!」
「寝てるあいだに、勝手に持ち去られた。文句言ったけどきちんと寝て治せって、かえしてくんねーんだ」
むすっとしてる松本を唖然としてみつめる。
天下の松本潤のケータイを取り上げることのできる人がいるの?
ていうか、既読のつかなかった理由がそれ??
まさかの正統派な理由?
スルーされてるかもなんて、うじうじしてた俺はなんだったんだろう。
俺は、むっつりしてる松本をみてるうちに、なんだかおかしくなってきた。
「……なにがおかしい」
「いえ……だって……潤くんがここまで頭があがらないって……ふふ」
松本は、頭をかいて、あーもう……、と呟いた。
「…ついでに言っとくが、あいつは手癖が悪いから。俺も目を光らしとくけど、気を付けろよ」
「……はぁ?」
