
Perfect Romance
第5章 一歩前へ
「…待って、お願い」
情けない声を出したのは、…俺
「大丈夫って言ったでしょ!次はあれ乗るよ!」
ともすればへたりこみそうになるところを
強引に腕を引っ張るにのは
昼を過ぎても休む事なく、次々にアトラクションに嬉々として向かっていく
俺はと言えば
並んでる時間以外は
ひたすらGに晒され、ぐるぐる回され続けて
…へろへろになっていた
「少し、休憩しない…?」
「やだ。時間もったいない!」
普段の比較的クールなにのはどこに行ったんだ?って思う位
今日のにのははしゃいでいる
……ってか子どもに戻っている
もちろんそれはそれで可愛いよ?可愛いんだけど
本気でキツイ
入園前の「ニヤリ」の意味が嫌と言う程良く分かった気がする
「じゃあせめて、観覧車乗らせて…」
休憩じゃないなら、良いよね?
…多分この時の俺は
余程縋るような目をしていたんだと思う
「分かった。その代わり…」
あっちね?と指差したのは
途中でスイングするタイプ
「どっちでもいいです…」
とにかく、ゆっくり座りたかった
しかし
スイングの方は長蛇の列で
これを並ぶとなると、次のアトラクションに支障をきたすと判断したにのは
「ま、いっか」
仕方ない、と言った感じではあったけど
嫌な顔はせずに普通の方に並んでくれた
