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Perfect Romance

第21章 さよならは言わない


こんな時間、しかも深夜に来る奴なんて

…律儀にチャイムを鳴らす人物なんて1人しかいない

そもそも不審者なら鍵を壊すとこからだし


まあ、一応ドアスコープで確認して、間違いがないことを確認する


そして
泣いてた事を悟られたくなくて、袖で涙を拭い
頬を軽く叩いてから


「…はい」

ドア1枚を挟んで、小さく応答した


「かず」
向こう側の相葉さんも、小さな声
時間が時間だし、響いてしまうから気をつけてる


音に気を付けながら鍵を開けると
俺がドアを開ける前に、相葉さんが中に滑り込んできて


「…起きたんだ」
小さく笑って出迎えれば

「何で起こしてくれないの」
なんて文句を言うから


「起こしたよ何回も。…でも起きなかったんでしょ」
そう言って軽く睨み付けた


「……ごめん」
すぐに謝る相葉さん

そりゃそうでしょ、思い当たるフシありまくりだし


「わざわざ来なくて良かったのに」
ー…電話で充分だろうに

“ばーか“ と言おうとしたら

ふいに相葉さんが俺の頭を自分の胸に引き寄せた

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