
Perfect Romance
第21章 さよならは言わない
それからは、コーヒーからアルコールに変わって
初めて俺と大野さんと出会った時の話や
櫻井さんの鬼エピソードとか、
…苦い運動会の事から、思い出すだけで真っ赤になる旅行の話まで
話は尽きる事なく盛り上がって
…ちょっと間が開くと何となくしんみりしちゃったりしたけど
もう、俺も泣く事はなかった
だって
相葉さんがずっと隣にいてくれたから
それだけで、寂しさが紛れたから
ふと時計を見たら、日付の変わる少し手前
「もう、こんな時間だったんだ…」
大野さんが時計を見上げて呟いた
「そろそろ帰ろっか」
相葉さんがテーブルの上の缶を集めだす
「うん」
俺もそれに習って片付けを手伝い始めたら
櫻井さんも大野さんも片付け始めて
…あっという間に綺麗になった
「これから、引き継ぎで忙しくなるけど着いてこいよ?」
櫻井さんが玄関で、俺の頭をクシャッと撫でた
「覚悟してます」
もう、笑顔を返せる
…目が合って、お互いに笑った
